実施日 : 1999年 9月
原付の免許を取りたての頃、走りたくて走りたくてたまらなくなって、思いつきで 夜の大坂峠を攻めることにした。 ガソリンは十分入ってるし、さぁ出発! ( 峠の入り口までは書くことがないので省略。。。 ) ここが入り口かぁ、よっしゃ、レッツトライ! けっこう急だな。原チャのパワーではちょっとツライものがあるかも。 すると入って間もなく衝撃の光景が! うおっ! ものすごい数の野犬がいる! なんなんだ、ここは(゜_ ゜) まるで立ち去れと言わんばかりに無数の犬が一斉に見つめてくるではないか。 ちょっとビックリしたけど気にせず進むことにする。 今思えば、これは危険が迫っていることへの警告だったのかもしれない。 さらに進んでいくと突然! ザァ―――― な、なにぃ! 急にどしゃ降りになったー! 家を出る頃は星が見えてたのにー! 山の天気は変わりやすいって言うけど変わりすぎじゃあー! とか言ってる場合じゃない。早くカッパを着なくては! ダメだ、道幅が狭い、こんなところで停まって、もし車が来たら、、、 よし、次に広いところがあったらそこで停まろう。 急げ急げ、濡れてしまう。 おっ、停まれそうな場所発見!ここで着よう! ・ ・ ・ って、 また野犬いっぱいいるー! Σ( ̄□ ̄;) 噛み付かれたら大変だ!ここはダメだ! そしてしばらく行ってやっと安心して駐車できそうなスペースを発見。 しかしここで初めて重大な事実に気付くことになる! ↓ 取り出すためにはキーを抜かなくてはいけない ↓ キーを抜くためにはエンジンを切らなくてはいけない ↓ エンジンを切ったらライトも消える ↓ 灯かり一つない暗闇 ・ ・ ・ 灯かり一つない暗闇?! ・ ・ ・ 何にも見えない。 ちょっとぐらいはうっすらと見えるかと期待してたのにほんとに真っ暗だ! カギ穴がわからない! どこだ( ̄□ ̄;) どこだ( ̄□ ̄;) あった。よし、カギさえ開けばもう大丈夫! 急いでエンジンをかけよう! ふー、やれやれ。 そして再び走り出したのも束の間。 あ、対向車だ! 峠に入ってから初の対向車。 対向できるかな? そう思って端に寄った次の瞬間!! ガゴッ!! な、なにぃー!溝があったー!そしてはまったー!( ̄□ ̄;) なんと落ち葉で隠れてて全然見えなかったのだが、 その下には溝があったのだ!原チャは約70kg。けっこう重い。 でも持ち上げられないほどじゃあない。 なんとか溝から引きずり出し、気を取り直して出発。 順調なのもつかの間、次なる問題が! あっ! (゜□ ゜) 燃料計が急激に減ってきたぁ! 急な勾配だったせいか、普段より早くガソリンが減ってきている。 まずい。これはまずい。 引き返すか?いや、もうだいぶ進んでるからこのまま進んだ方が早いかもしれん。 なるべくガソリンを温存しながら走ることにしよう。 ・ ・ ・ どれだけ走っただろう。 下りの連続コーナーに入ったことから出口が近いことがわかった。 しかし 燃料計はとっくに"E"を振り切っていて ガス欠寸前! いつエンストしてもおかしくない状況である。 そんなことになったらまたあの暗闇の恐怖感が。 しかも今度はそれが山を降りるまで続くことになってしまう。 ヤバすぎる。精神的にヤバすぎる。 しかも夜の雨の山の中で灯かりもなしにウロウロ歩くなんて。 誰か通りかかったら確実に幽霊と間違えられる! 違う意味でもヤバイ。 せめて山を降りきるまでは持ってくれ! ガソリンを使い果たすのが先か? それとも峠が終わるのが先か? むっ!なんかライトの光り方が弱くなってきた気がする。 いよいよガソリンがヤバいようだ。 そこまで今日の俺はついてないのか?! 出口。 出口。 出口はまだか〜! とその時、ついに家屋が見える! おおっ!やった!出口だ! 俺は乗り越えた! 大坂峠を越えたぞー!! ・ ・ ・ ダメだ、全然楽しめなかった。 ってかそんな余裕が全くなかった。 次のツーリングはもっと計画を立ててから実行することにしよう。 何はともあれ無事に下りれてよかった。 そして1〜2km走ったところでついにガス欠。 夜中だからガソリンスタンドなんてどこもやってません。 徳島方面に向かってひたすら押して歩く。 これが山の中だったらと思うと、ゾッとしてしまう。 ・ ・ ・ どれだけ歩いただろう。 小鳴門大橋が見えてきた(この時はこれが何の橋か全くわからなかった)。 と同時に、歩き出してから初めて開いているお店(ローソン)が視界の中に入ってきた。 人がいる、なぜかそれだけで安心感を感じてしまう。 中に入って "今営業しててここから1番近いガソリンスタンドの場所" を聞いてみる。 「市役所のところのガソリンスタンドが1番近いと思いますよ。車で5分くらいですかねぇ。」 あそこか。車で5分…、歩くとどれぐらいかかるんだろう。 でも、 「歩くとどれぐらい?」 なんて恥ずかしくてとても聞けない…。 お礼を行ってローソンを後にし、再び歩き出す。 歩いている間は色々と考えてしまう。 大自然とは、 ツーリングとは、 こんなにも厳しいものなのか。 そんなことを考えているうちに目的のガソリンスタンドに到着。 24時間営業だから開いてるのは当たり前なんだけど、なぜかホッとした。 給油を終え、家に帰る途中、いつか必ずこのリベンジは果たす、と心に誓ったのだった。 その後しばらくの間、あまり遠出しなくなったのは言うまでもない。 |
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